なんということでしょう
第二幕
なんということでしょう
ついに出発迫り、
肉じゃがやらぜんざいやら、
日本食をたっぷり我が家で味わい、
コーヒーで一服ついた後は、
忠犬のブラッシングでもしてやってから、
優雅に旅だちの決意表明でもしようと思っていた私ですが。
ああなんということでしょう。
搭乗券の自分の名前に、何気ない違和感を覚えたのは、
20日午後２２時を回った頃。
FIRST NAME MIYAMOTO
LASTNAME MAHO
なーにが変なんだろう....。
オーストラリアの羊農家で１０ヶ月暮らした私が、
某夢の国で海外キャストにバリッバリ道案内できると吐かしていた私が、
（帰って来たらこの天狗娘をどうぞひっぱたいて多摩川に沈めてください）
この違和感を恐ろしい確信に変え、
某知恵袋に心滅多斬りにされ、
消沈しきったのはそれから１５分後。
ぐろーばる人材とは何か、こくさいキョウヨウとは何かを
生まれて初めて真剣に考えました。
素敵。
我が家に北国の冷たさ舞い降り、
友達に電話をかけまくり、
チケット買い直しなら１７万という破竹の価格を見なかったことにして、
パニクり過ぎてトランクの鍵付けっ放しで放り投げ、
引きつった笑顔と泣き落としで、
なんとか搭乗ゲートにたどり着けてしまう人間を（まだAlaska airlineからはgoサインもらってなくとも）
私は「たくましい」国際人というのだと思います。断言。
何が待っているのでしょう。
誰が待っているのでしょう。
どんな景色に出会うのでしょう。
とりあえず、波乱万丈な一年になる予感です。
２０歳平成最後の夏。
たくさんの人に迷惑かけながら、
太平洋を渡ります。
