刺繍
ほんの少し贅沢して
むさくるしくて
ちっちゃな
洗いこまれた喫茶店へ。
アラスカで惚れた
刺繍しながら
入っては去っていく人々の
1日のドラマに耳をすませる。
『短い人生の中で
心惹かれることには、そう出逢わない。
もし見つけたら
大切に、大切に....。』
多くの人々をこの地に惹きつけた
星野道夫の言葉を
ありがたくお借りして
中間試験そっちのけの
幸せな夜中の刺繍。
嫌われること。
味方になること。
大荒野の中で
ちっちゃなしがらみを
うじうじ気にしてる自分ですが。
刺繍は、
私の短く変哲もない人生の中で
瞑想のような役目を
果たしてくれるのです。
そんなものに、
きっと数多く出逢えることは
ないのでしょうから。
今日も自分に甘く
生きていた私であります。
まあ、いいか。
なんて。