あ。
あ。
その一言で、何が踊っているのかわかってしまう。
それがアラスカの魅力の一つ。
ヒートテック、羊のセーター、
これで冬を乗り切ろうと思ったらコテンパにされた上着、
ネックウォーマーに毛糸の帽子、
そして後々パリッパリになったジーンズとブーツ。
あと、あったかいコーヒーお供に
マイナス15度の世界へひとっ走り。
まるで、花火を見に行くような感覚で
Fairbanks の街が遠くまで見渡せる丘まで登ると、
何本も
何本も
北極から迫る星空を
光が走って
踊って
そして去って行くのが見えます。
音もしないのに。
なぜか、
壮大な音楽が
空の上から降ってくるような感覚。
去って逝った命が
夜空で舞っている。
そう呟いたアラスカ先住民の言葉が、
なんとなくわかる気がします。
死さえも、
なんだか懐かしいと思わせる
不思議な不思議な世界。
アラスカの冬は、まだ始まったばかりです。