残さないという選択。
綺麗だ
と
思ったら、
すぐに
永久保存。
すぐに
世界に拡散。
スマホを探してる私の右手。
それを望んでいる私の脳みそ。
どうしてだろう。
これもあれも
全部全部
残しておきたいと
願ってしまうのです。
どうしてだろう。
何かを
残したいと願うのは
人間の本能なのでしょうか。
どうしてだろう。
いつか忘れてしまうから?
お母さんになったら
子供時代を忘れてしまうから?
いつかおばあちゃんになったら
自分のことすら
忘れてしまうから?
いつか死んでしまったら
みんなが忘れてしまうから?
この一瞬を
永遠に閉じ込めてしまいたいと思うのは
人間の本能なのでしょうか。
どうしてだろう。
でも
なんとなく今
忘れてしまってもいいと
そう思ってるのです。
あの
揺れる風の色を忘れても
あの
溢れる太陽の色を忘れても
あの
空の向こうの色を忘れても
それでいいと
思っているのです。
どうしてだろう。
残さないという選択を
できる人間になりたい。
どうして。
足跡というのは
自然に還っていくものだと。
そう
言われたような気がしたのです。
目に見えるものは
そのまま
そのままに。
あるがままに、川に還ってゆくようにと。
だから
残さないという選択肢を
持っていたい。
なんーて言っても、
パシャりとすぐに
音がするんだけどね。
15分でお皿洗いまで。
全粒粉の窯焼きピザすら
写真に収めてしまう私。